11日に浦賀ドックで開かれる「大人の文化祭」の副実行委員長を務める 赤堀 愛子さん 粟田出身 31歳
”大人”だって楽しみたい
○…絵画やダンスなど、さまざまなジャンルの社会人アーティストが一堂に会する場を「文化祭」として用意した。会場となる浦賀ドックは、建物自体が歴史的価値のある「アート作品」。真っ白な”キャンバス”に、色とりどりの「絵の具」が集まれば、互いに刺激し合い新たな気付きを生む。「出演者は毎年変わるので、同じ文化祭は二度とない。一期一会を楽しんで」。出演者との調整など裏方に奔走しながら、自身も表現者として表舞台に立つ。
○…久里浜高校時代、文化祭でバンドのボーカルを任された。あまりの恥ずかしさに「顔が真っ赤になっちゃって」。しかし、同時に芽生えた快感は病み付きに。Yデッキでのアカペラ路上ライブでは飽き足らず、米海軍基地内のゴスペル練習に飛び入り参加。隣の黒人が感情露わに涙を流している姿を見て「心を動かされた」。高校卒業後、情報系の専門学校に通いながら、多いときで週4日、ゴスペル練習のためベースに足を運んだ。
○…きっかけは、バンドマンの友人との何気ない会話。「ロックとゴスペルを一緒に演奏したら面白いのでは」。双方のメンバーは総勢100人。全員が入れる”ハコ”を求め、友人と市内の学校や施設に趣旨を説明して回った。「後ろ盾の何もない自分たちが交渉に行って、よく話を聞いてくれたと思う。今考えると怖いもの知らずだった」と笑って振り返る。熱意に賛同してくれた大学を会場に、表現者仲間も巻き込んだ一大イベントに仕立て上げた。
○…仕事の都合で7年前に横須賀を離れたが、ゴスペル活動などで月に数回は地元へ帰る。土地柄、外国人が多く異文化交流が盛んな横須賀は、アーティストにはよい環境が整っていると感じる。「社会人になると、感情や情熱を発散する場がなかなかない。生まれ育ったこの街がアートの街として根付くよう、少しでも力になれたら」と眩しい笑顔を見せた。
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