高校生や大学生が横須賀の抱える課題解消や活力づくりのアイデアを競う「第3回 横須賀学生まちづくりコンペ」が19日、小川町の16Startupsで開かれた。学生団体「スカペンコ」の主催。最優秀賞に選ばれたのは、週末などを横須賀で過ごす「二拠点生活」を提案した男女のペアチーム。2人には今回の内容を吉田雄人市長に政策提言として発表する機会が与えられる。
若者と政治の距離を近づける活動を展開する「スカペンコ」の取り組み。学生自らが課題を見つけ出し、解決するための手法を編み出して提案する。過去には高校生発のファッションとして旋風を巻き起こした「ヨコスカネイビーパーカー」がここから誕生している。
今回のコンペには3組が参加。審査役を務める若手起業家や横須賀青年会議所(横須賀JC)のメンバーなどを前に、プレゼンテーションを行った。
「住ませなければ、だめですか?」
1位となったのは、小澤徳人さん(明治大学4年)と矢野香澄さん(多摩美術大学3年)のペア。人口減少に立ち向かう一方策として、「横須賀二拠点生活」を提案。都心生活者の息抜きの場所をめざすアイデアで、定住人口に固執せず交流人口を増やすことで地域活力を維持していく考えを披露した。
具体的には、空き家などを利用して滞在拠点を整備し、会員を募って横須賀での暮らしを楽しんでもらう。利用者と建物の所有者をつなぐコーディネートを官民連携で担っていく事業モデル。「古さや汚れが目立つ物件は、アート作品などの製作現場として、周囲になにもない物件なら楽器の練習場所に」と新たな付加価値を加えて物件の価値の更新していくことも盛り込んだ。「まずは横須賀を味わってもらうことで、将来的な定住につながるはず」と小澤徳人さんは力説した。
審査員からは「潜在需要をあぶりだして過ごし方のモデルを示せれば事業化できるのではないか」と実現性の高さが評価された。一方で「収益モデルについてはより精査が必要」といった助言もあり、中身を練り上げて3月中に吉田市長に提言を行う。
「まちへの愛着」共通テーマ
次点、次々点のチームが発表したテーマはともに「横須賀への愛着の醸成」だった。地域固有の歴史や文化をあそびながら学ぶ「ふるさとかるた」を教育現場で採用することを提案したほか、地域の特色などを擬人化したキャラクターを作り出し、交流サイトなどで発信することでエリアの認知度を高めていくといった斬新なアイデアも飛び出した。
学生コンペを主催したスカペンコで代表を務める竹岡力さんは、「3回目となりレベルもアップした。チームでプランを煮詰めて、第三者に発表することでアイデアが磨かれていく。継続してこうした場を設けていきたい」と展望を話した。
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