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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2019.02.08

初の全国大会出場を決めた武山ミニバスケットボールクラブを指揮する
中村 優仁さん
武在住 25歳

「感謝の心」育む場所に

 ○…1月に開かれたミニバスの県大会決勝で横浜市のクラブに勝利し、チーム史上初の全国出場を決めた。「ここを目標にして、選手も指導者も日々取り組んできた。結果が出てうれしい」と笑顔がこぼれる。

 ○…自身も武山ミニバスの出身。友人の練習についていき気づけば自分もコートの中に。小学4年の時、下級生以下が出場する大会で、強豪の「鶴久保コスモス」と対戦。到底敵う相手ではないと思っていたが、ふたを開ければ1点差での惜敗。「自分たちでもやれる。負けたくないという思いが強くなった」。遊びの延長から競技としてのバスケに変わった瞬間だった。中学、高校と部活に明け暮れた。

 ○…大学時代から時々チームの練習を手伝ってはいたものの、指導者になるつもりはなかった。それでも、自分が小学生の時からお世話になっている監督から「優仁がいいんじゃないか」と推してもらった。「自分の経験になる。恩返しもしたかった」と2年前にヘッドコーチに就任。現在は野比小で教鞭を執りながら、チームの指揮官としても子どもたちと向き合う。「考えることが多く大変だが、やりがいには代えられない」。昨年8月の横須賀地区大会で男女ともに優勝。恩師から「俺の夢を叶えてくれてありがとう」と言葉をもらい「思わず涙が出た」

 ○…「小学生は人間性ができあがる期間。楽しいだけでなく、厳しさも必要」。あいさつやマナー、そして周囲への感謝の気持ち。できていないことは容赦なく叱る。競技を通じて人としての基礎を築くこともコーチとしての役割だ。それは自分が今まで出会ってきた指導者に同じようにしてきてもらったこと。その思いは恩師から自分へ、そして子どもたちへと引き継いでいく。

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