切り絵作家として活動する 福島 肇さん(通称:たろうちゃん) 小原台在住 62歳
気付けば切り絵の虜
○…カッターナイフと紙から無限の表現が可能な切り絵。1枚の紙で枠線を切り抜き、裏から色紙を張り合わせていくことで、まるでステンドグラスのような味わいが出せる、身近なアート作品の一つだ。これまでは外部の作品展へ出品したり、店舗の一角を間借りして期間限定で展示を行ってきたが知人からオファーがあり、今月初旬に自身専用の常設展示を東浦賀に開設した。「多くの方が気軽に足を運んで観て頂ければ」
○…生まれ、育ちともに横須賀。学生時代の多くを衣笠地区で過ごしてきた。大学卒業後、社会人となってからは地元の平坂書房で30年余り勤務し、50代前半で早期退職を選択。自由な時間を手に入れた矢先、テレビをザッピング中に偶然目に止まったのが、NHKの趣味の講座で紹介されていた切り絵だった。何気なく手始めに1つのリンゴをモデルとして紙に刃を入れ、気付けば10年以上も続ける立派な趣味となっていた。
○…これまで手掛けてきた作品は鴨居や鎌倉といった近隣の祭り風景や植物、中島三郎助をはじめとする歴史上の人物など多岐に渡る。いずれの作品も背景に物語を感じるものが多い。師匠はおらず今なお独学で腕を磨く。枠線は1枚の紙で繋げられるよう計算しながら丁寧に切り抜いていくため、1つの作品を仕上げるのに要する時間は80時間以上。持ち前の根気強さとうまく合った。
○…切り絵のほかにバイクツーリングも好きで、カスタマイズした愛機で各地を巡る。根を詰め過ぎず趣味だからこそ無理なく続けられた。そんな肩ひじ張らずのんびりした性格もあってかファンも多い。「僕の絵を見て興味を持ち、切り絵友だちになってくれる人が出来れば嬉しい」と微笑んだ。
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