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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2022.12.02

アート団体「トーキョードロレス」のプロデューサーを務める
松下 ザクロさん
根岸町在住

「感じるアート」を創造

 ○…ポールダンスを中心としたアクロバットダンス、映像、照明、音楽が渾然一体となった表現は唯一無二。見る者を独自の世界へと誘うアート団体「トーキョードロレス」のプロデューサーを務めている。「いわば雑用」と冗談めかすが、作品発案から創作、舞台構成や演出、ダンサーの採用、広報、渉外など舞台裏でマルチに活躍する。

 ○…公郷小出身、幼い頃から音楽や実験などに親しんだ。今も昔も新しもの好きな性格で、大学時代は経済学を専攻する傍ら、ダンスに没頭。好きが高じてバレエを習うほど身も心も奪われた。卒業後はニューヨークを拠点に、マーケティングやデータサイエンス、エンタメなどに注力。実力主義社会ゆえ、周囲との差に挫折を味わったこともあったが、「知識や実行力を海外で身につけていく楽しさを知れた」

 ○…米国同時多発テロ事件を機に帰国。「海外で公演したい」との構想を抱く1人のダンサーとの出会いが、プロデューサーとして進む道を決定づけた。団体は2011年、イタリアでの20万人規模のイベントに参加し、観客を魅了。以降、コロナ禍前まで数々の海外公演を成功させた。古事記や雨月物語、ダ・ヴィンチ、アニメ、SFに至るまで、哲学的かつ斬新な解釈で再構築するのが自身の創作活動の通例。言葉や頭だけで理解できないものを「感じる」アート空間を作る。

 ○…結成10年を超え、今後の活動目標の1つに掲げるのは「地元コラボ」「地域活性」というキーワード。12月の第2回横須賀公演は、その足掛かりになる。「猿島や浦賀ドック、横須賀美術館などを舞台に地元の学生たちと作品づくりが出来たら面白そう」。自らが生み出した世界観と横須賀との融合は、未知数の可能性を秘めている。

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