6月の三浦市長選で初当選した出口嘉一新市長の就任会見が同月30日、三浦市役所で開かれた。出口市長は公約で掲げた教育と子育ての先進自治体をめざす考えや情報公開の徹底、住民自治を重視していく方針を述べた。
会見は約30分間。記者団の質問に答えた。出口市長は市政運営のポイントとして、これまで三浦市が取り組んできた事業に一定の配慮をしつつ、必要に応じて見直しを行うバランス重視の意向を示した。市の政策決定や企画の実現に重要な役割を担う新たな副市長の専任については、「慎重に検討したい」とし、7月議会では提案を見送る。市役所内部から人材登用していく考えも示した。これに合わせて市の正規職員全員と面談を行い、風通しの良い職場を目指すという。
公約の1番目に掲げた教育と子育ての分野は、
学校の統廃合の要素が色濃い現行の「学校教育ビジョン」のゼロからの見直しに着手する。探究型学習モデル校については、「学びの多様化学校」(不登校特例校)を前提に、既存施設や廃校を活用するなどして4年間の任期中の設置を追求する。
市長選の争点とした、三崎漁港振興を主な目的とする「新海業プロジェクト」は、地域経済の活性化に必要な事業と認めたうえで、「事業内容の透明化を図り、市民や関係事業者が参加できる対話のテーブル(協議会など)を新たに設けるとした。
三浦半島4市1町の広域連携を不可欠とし、特に隣接する横須賀市との関係構築のために「上地克明市長とは早期に面会したい」と話した。
自宅から庁舎までは、健康のために約15分間かけて徒歩で登庁するという。
「三浦市は永遠に不滅」吉田前市長
前市長の吉田英男氏の退任式が6月27日、三浦市役所本会議場で開かれた。吉田氏は「再選できずに申し訳ない思いと、市民への感謝の気持ちが交差している。これからは一市民として市政を見守りたい」と声を詰まらせながら語った。
出口嘉一新市長に対しては「三浦市のために全身全霊を尽くしてほしい」と期待を述べた。
市役所玄関前では市議会議員、市職員、市民ら約250人が吉田氏の見送りに駆けつけた。セレモニーも開かれ、吉田氏は故・長嶋茂雄氏の有名なフレーズを引用して、「三浦市は永遠に不滅です」と花束を手にしながらメッセージを発し、同日付で辞職した星野拓吉副市長とともに、車で庁舎を去った=写真。
![]() ▲市役所を去る吉田氏(右)と星野氏
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