横須賀・三浦 人物風土記
公開日:2026.10.02
プロレスで横須賀の子どもたちに夢を届ける「マチ・エミプロレス」を主宰する 江嶋 仁さん 横須賀市鴨居在住 58歳
いつの日か「プロレスタウン」
○…体育館にしつらえられたリング上で繰り広げられる激しい攻防、倒れても立ち上がるレスラーの姿。そこには殺伐とした空気はなく、温かさが漂う。プロレスファンと招待された児童養護施設などの子どもたちが並んで声援を送る観客席。約200人の大歓声と笑顔に包まれた会場を眺めながら充足感に満ちた表情を浮かべた。「プロレスの力で子どもたちに夢や勇気を与えたい─」。純粋な情熱が場内の独特の雰囲気をつくりだしている。
○…入場料を取らず、地元企業の協賛金によって子どもたちを無料招待する独自の興行スタイルを貫く。単なるプロレスファンの挑戦の裏には、協賛集めのために一社一社を駆け回るなど絶え間ない苦労がある。それでも足を止めないのは、プロレスを通じて横須賀を熱気と笑顔あふれる街にする「プロレスタウン構想」という大きな夢があるからだ。
○…プロレスというコンテンツを単なるイベントに終わらせない仕掛けづくり。力仕事を得意とする若手レスラーを地元企業が「アスリート」として採用し、社会に貢献しながら競技を続けられる環境を整える。多世代が取り組める「プロレス体操」を考案して健康づくりに寄与する。そんなアイデアを具現化し、地域を元気にしていく好循環を思い描く。
○…数年前に大病からの復帰という苦難を乗り越えてきた。何度打ちのめされても立ち上がるレスラーのように、「自分も一度掲げた目標からは逃げない」。大会の最後、リングの上で力強く「来年の継続開催」を宣言した。人生のマットで「あきらめない心」を胸に戦い続ける大人の挑戦。それは子どもたちだけでなく、自分自身に向けたメッセージでもある。
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