早稲田大学で戦後まもなく立ち上がり、全共闘の時代まで先鋭的な舞台に挑み続けた伝説的な学生劇団があった。名を「自由舞台」という。かつての在籍メンバーらが当時の記憶を辿り、その軌跡を収めた回顧録「早大劇団・自由舞台の記憶 1947-1969」がこのほど同時代社から刊行された。
発起人は沼間在住の小説家、喜多哲正さん(78)で自身も昭和31年から4年間、同劇団に在籍した。自由舞台には俳優の風間杜夫氏や劇作家の別役実氏らもかつて在籍しており「学生劇団の中でも名門で、プロにも引けを取らなかった」と当時を振り返る。元団員の高齢化が進み、記憶が風化しつつあることから形に残そうと、回顧録の制作に着手。当時のメンバー約40人に執筆を依頼し、1冊にまとめあげた。自身も回顧録で思い出をつづっている。「逗子には早大出身の人が多くいる。往年を知る方に手にとってもらえれば」と喜多さんは話している。
A5判420頁。本体2300円。全国主要書店ほかで販売。問合せは喜多さん【電話】046・873・3813
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