一般社団法人「逗子葉山青年会議所」の第54代理事長に就任した 渡辺 理紗さん 逗子市逗子在住 35歳
地域のポテンシャル発掘
○…40歳以下の青年経済人が組織するまちづくり団体、青年会議所(JC)。女性としては14年ぶりに逗子葉山地区のリーダーに就いた。「先輩が築き上げてきたものをしっかりと引き継ぎたい」と初のかじ取り役に意欲をにじませる。掲げるスローガンは「愛〜Amore(アモーレ)」。まちづくりに携わるとき、地域を、他者を誠実に思いやる。重視するのはJC活動に限らず、いわば人が生きる上での原点を見つめ直すことだ。
○…「このまちを良くしたい」。最初からそんな大志を抱いた訳ではなかった。東日本大震災の年にOBの勧めで入会。復興支援で仲間とともに度々被災地に赴く中で、「自分たちに何ができるのか」を自然と考えるようになった。それまでどこか距離感のあった復興支援が「自分事」になり、その視点は生まれ育ったまちにも向くように。地域には産業が乏しく、昼間(ちゅうかん)人口が少ない。そうした中でどう賑わいを生み出していくか。若い世帯が増える中で子どもの遊び場が足りなくはないか。目をやれば、足元にも取り組むべき課題がある。いつしかそれらも他人事ではなくなった。
○…逗子駅前のイタリア料理店「イル・ノンノ」の店舗責任者で一児の母でもある。家事と仕事を両立し、合間を縫ってJC活動にもいそしむ。「最初は大変だったけど、鍛えられました」と笑う。この春には独立し、逗子で新たな飲食店の開業も控えている。「小さいながらに地元の人が憩える場を作れたら」
○…今年度特に力を入れて取り組みたいのが地域ブランディング。「日本ヨット発祥の地、葉山」など海を切り口にした事業は多く行われてきた。一方で池子の森自然公園の開園に伴う国際交流など、逗子葉山ならではの魅力を全国に発信する可能性はまだ眠っていると見る。それらを行政や地域の企業と連携し、宝として価値を見出していくこと。それが新たなまちづくりの創造に繋がると考えている。
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