いつも見ている富士山へ、自分たちで行ってみよう──。逗子の豊かな自然環境で遊ぶことをモットーに活動している「黒門とびうおクラブ」の子どもたちが、カヌーで相模湾を渡り、小田原からは徒歩で富士山を目指す冒険に出た。
今月21日、日の出とともに逗子海岸には続々と子どもたちが集まってきた。揃いのシャツを着た小学5年生から高校生までの20人が今回の主役だ。
保護者や関係者ら50人以上の前で、クラブの永井巧さんは「くれぐれも気をつけながら、楽しんでいこう」と呼び掛け。その後、参加者全員でカヌーを囲み、安全な航海になるよう祈りを捧げて出発した。真剣な表情でパドルを漕ぐ子どもたち。途中、交代しながら予定時間より早い5時間半で無事、小田原まで到着した。
何気ない会話から
今回の企画は、逗子市広報大使でプロスキーヤーの三浦豪太さんと永井さんの何気ない会話がきっかけだったという。「逗子から富士山まで子どもたちと登ったら面白そう」「小田原まではカヌーで行ったらもっと楽しいよ」。話はとんとん拍子で進み、アウトドアブランドからの協賛も得て企画。「ZU SEA TO MOUNTAINS」と名付けた。コロナ禍によって富士山の登山道が閉鎖したが、「麓まで行って、来年登ればいい」と計画を練った。3つのセクションに分け、それぞれ10月4日までの各週末に実施する。総距離は、逗子海岸から小田原までアウトリガーカヌーで海路を渡った約50Km、箱根の40Km、西丹沢から富士山須走までの約60Kmを合わせると約110Km。三浦さんが隊長を務め、永井さんらがサポートする。
発足から10年
発足から10年となった黒門とびうおクラブは、「放課後に逗子海岸やその周辺の自然の中で遊び尽くす」をテーマにしたクラブ。カヌーやサップ、サーフィンの他、釣りやトレイルランニングなど、自然のなかで身体を動かすことをモットーとしている。永井さんが活動を始めた当初は8人だったメンバーは、現在160人以上。活動日も週5日となり、目標である「海に行けば誰かと遊べる環境作り」に力を入れている。
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