逗子市はこのほど、いざという時の緊急連絡先などを行政に託せる「終活情報登録事業」を始めた。また、昨年4月に制作した「エンディングノート」を増刷。両方を連携して運用することで、多様なニーズを持つ市民をサポートする。
終活情報登録事業は、病気やケガ等により意思表示ができなくなったり死亡した時、事前に市に登録した緊急連絡先や終活に関する情報を、警察、消防、医療機関、福祉事務所や緊急連絡先等からの照会に対して、市が伝達するもの。横須賀市や大和市ですでに行われている。
これに合わせ、病気などによって意思表示ができなくなった時の為に、緊急連絡先や財産、葬儀や墓の希望を書き記すエンディングノート=写真=も増刷された。逗子市では昨年高齢介護課や地域包括支援センター、社会福祉協議会の職員や終活カウンセラーが集まり、編集チームを結成。半年かけて「わたしの人生手帖」と題した1冊に仕上げた。いつ、どこからでも書き始められるよう構成を工夫し、「自分の思い出が詰まったノートになるよう心掛けた」という。3千冊がすべて配布されるなど市民からの関心は高く、社会福祉課の渡澤公一さんによると「父や母に書かせたいという方も多かった。増刷したこの機会に、たくさんの人に手に取っていただけたら」と呼び掛けている。
市では、両方の事業を連携させて運用することで、登録時の手間を省くだけでなく、記載内容の違いを生まないよう工夫した。必要に応じてノートに記載されている該当ページを参照できるようにし、財布に入るカードサイズの登録証も作成したのが特徴だ。
「現場の職員が駆けずりまわって、ようやく親族や友人に繋がったというケースは多い。誰が照会に来たとき、どれだけの情報を渡すかということまで細かく決められる。厳重に情報管理をしながら、ノートの作成や情報の登録を後押ししていきたい」と渡澤さんは話している。
ノートや登録事業に関する問い合わせは【電話】046・873・1111逗子市社会福祉課地域共生係へ。
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