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逗子・葉山 人物風土記

公開日:2022.03.04

地元の魅力を伝える食品開発を行う
村上 理恵さん
葉山町在住

縁をつないで魅力発信

 ○…生まれ育った逗子葉山の魅力を食品を通じて発信しようと、4年前に合同会社Z's Community Project(ゼーエス・コミュニティ・プロジェクト)を立ち上げた。今年2月には森戸神社から見た夕暮れ時の黒く染まった富士山に見立てた酒粕ケーキが完成。好評を得ている。「美味しさやコンセプトを通じて、この地域の魅力を多くの人に伝えたい」と笑顔で語る。

 ○…逗子でカジュアルフレンチレストランを長年営み、食で人を笑顔にする仕事にやりがいを感じていた。その後、地元愛を強く持つ仲間2人と現在の会社を始め、レストラン時代に培ったノウハウや生産者とのつながりを生かし、商品開発を行っている。

 ○…特に新商品に使っている酒粕は「遠心分離機」で作られる大吟醸のものを採用。直談判して熱意を伝え、「専売契約で扱えるようになった」という。酒粕は日本酒の副産物として捨てられてしまうこともあり、いわば「日の当たらない存在」。しかし、扱い方次第で新たな可能性が生まれ、ひいてはエコやフードロス削減に繋がることに大きな可能性を感じている。その化学反応を生むのが人や食材との出会いだ。甘みを出すために、自ら関わる葉山産のはちみつを使用。素材の組み合わせに苦労したが、提携する菓子工房と何度も試作を重ねて現在のレシピに辿り着いた。

 ○…「これからもこの酒粕と、地元逗子葉山・湘南エリアの食材とを掛け合わせて、商品開発していきたい」。自らを導いてきた縁を軸にアイデアは尽きない。「次は葉山名産のショウガを使った新商品を作ってみたい」とすでに次の構想を練っている。地元への愛を原動力にこれからも、食を通じて人を笑顔にしていくつもりだ。

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