逗子文化プラザで2月8日上映の『ここにいる、生きている。』を監督した 長谷川 友美さん 逗子市桜山在住 42歳
映画で環境問題に挑む
○…完成に4年の歳月をかけた「磯焼け」の実情にせまった監督作品が地元・逗子で上映される。撮影時は漁師などの代弁者にとの使命感があったが、編集時には海と無関係の自分が一緒に活動してきたかのように表現することに違和感を持ち、”何も知らない人間の視点”を大事にした。「環境のために何をしたらいいか分からないけど、少しでも世界を良くしたいと思っている人に見てほしい」と願う。
○…小学1年で見た『グーニーズ』がきっかけで、毎日レンタルビデオを借りるほど映画のとりこに。以来、映画好きで、大学は日大芸術学部映画学科に進学。卒業後はカメラマンとして活動したが監督への夢は捨てきれなかった。初監督作品『The Taste of Nature 世界で一番おいしいチョコレートの作り方』(21年)の撮影で、赤道直下の国を訪問。地球温暖化によるカカオの不作や川の干上がりなど、生活への影響を目の当たりにし、環境問題に関心を持った。
○…都内暮らしだったが、コロナ禍で家に閉じこもるのが嫌で自然に親しめる場所を求め、逗子に移住。「越してきてから幸福度が上がり、人生観が変わった」と話す。「海岸に行けば誰かに会える。振り返れば山もある。町のシンボルが自然というのがいい」とぞっこん。昨年、長女を出産。「今は子育てが趣味」と母親の顔ものぞく。
○…次のテーマは「原発」を予定。撮影で訪れた山口県の瀬戸内海に面した上関町が原発建設予定地だった。40年以上、推進派と反対派が対立を続けるのを見て決めた。日本のエネルギー事情を見れば原発は避けて通れない課題。「賛成、反対いずれにしても現実を正しく知る必要がある。その手助けになるような映画を作りたい」
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