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藤沢 文化

公開日:2024.08.09

ノーベル賞吉野さん講演
「やればできる」
脱炭素社会へ展望

  • 会場に詰め掛けた親子らを前に力説する吉野さん

 リチウムイオン電池の開発に貢献し、2019年にノーベル化学賞を受賞した吉野彰さん(76)が3日、湘南大庭市民センターで開催された夏祭りイベントに登場した。「サイフォンの原理」と題して講演。県立藤沢西高校の理科教諭ら協力のもと、実験やスライドを交えながら脱炭素社会に向けた展望を語った。

 1978年から湘南ライフタウンに居を構える吉野さん。「夏休みに子どもたちの心に残るような内容を伝えられれば」と、近隣に住む小学生からのリクエストを受けて参加を決めたという。地元での講演会は初。

 マイクを握った吉野さんはパソコンやスマートフォンができた経緯などを例に挙げ、「絶対不可能と言われたことでも、いとも簡単に実現する。常識にとらわれない自由な発想が大切。長い準備期間はあるけれど、始まってしまえばあっという間に広がっていく」と過去を振り返った。その後、人工知能で無人運転機能をもつ電気自動車「AIEV」が活躍する動画を見せ、「サステナブルな未来が待っている」と説明した上で、2050年カーボンニュートラルの実現について「やればできる」と締めくくった。来場者は興味深そうな表情で吉野さんの話に聞き入っていた。

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