鎌倉大船ロータリークラブ(日向達藏会長)は3月10日、「第2回東日本復興支援講演会」を鎌倉女子大学で開催した。
同クラブは東日本大震災の発生以降、被災地支援を継続しており、今必要な支援や防災について考えてもらおうと企画した。
当日の講師は宮城県内の中学校の元国語教諭で、スマートサバイバープロジェクトの佐藤敏郎さん。佐藤さんは児童74人が犠牲になった大川小学校で小学6年生だった次女を亡くしており「校庭に敷かれたブルーシートに、子どもたちの遺体が並べられていた様子は忘れることができない」と当時を生々しく語った。
そして「遺族や地域にも様々な声があるが、あの日を語ることが失われた命を未来につなげることになる」として「地震発生から津波が到達するまで51分、大津波警報が発令され、学校裏には山があった。時間、情報、手段は全て揃っていたのに結果として多くの命が失われたのは、組織として意思決定ができなかったから」と指摘。その上で「想定外の事態が起こった時、判断・行動を起こすには訓練を重ね、習慣にするしかない。あの日あの場所にいたらどうしていたのか、全ての人が自分の事として考えてほしい」と呼びかけた。
日向会長は「防災のことはもちろん、今の社会と子どもを取り巻く状況について貴重な気づきを与えてもらった。今後も被災地支援を続けていきたい」と話していた。
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