鎌倉市観光協会(大森道明会長)は10月1日から、「手荷物配送サービス」を開始した。同協会が観光客から荷物を預かり、提携する宿泊施設に届けるというもの。市内観光の際の利便性を高めることで、宿泊客の増加を狙う。
このサービスは、観光客が午前9時から正午までにJR鎌倉駅西口近くにある同協会の事務所に手荷物を預けると、その日の夕方までに自分が宿泊するホテルなどに届けてくれるというもの。配送を行うのはヤマト運輸。料金は荷物1個が1200円となっている。
現在、提携する宿泊施設はかいひん荘鎌倉、鎌倉パークホテル、鎌倉プリンスホテル、ビジネス旅館津久井の4カ所だが、同協会では順次増やしていく考え。
同様のサービスは京都や奈良など国内の主要観光地のほか、県内でも箱根町などでも行われている。ただ、鉄道会社など民間企業が主体となっているケースが多く、観光協会が行うのは珍しいという。
宿泊客増狙う
目的は市内での宿泊客の増加だ。鎌倉市は「第3期鎌倉市観光基本計画」において、2025年度には40万人とする目標を掲げている(19年度は31・9万人)。
一人当たりの観光消費額は、宿泊客の場合2万1621円なのに対して、日帰り客は6506円(いずれも昨年度)と4倍近い開きがあり、宿泊客の増加は鎌倉市の観光振興にとって急務となっているためだ。
同協会の大津定博専務理事は「コロナ禍により鎌倉の観光産業も大きな影響を受けている。これまで県内でも横浜や箱根に逃げていた宿泊客をこうしたサービスで鎌倉にも呼び込みたい」と話している。
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