茅ヶ崎・寒川 トップニュース教育
公開日:2019.01.25
公立小中にAED追加
地域の利用想定し屋外に
茅ヶ崎市は市内公立小中学校全32校の屋外に、自動体外式除細動器(AED)を1台ずつ追加で設置し、冬休み明けの1月7日から稼働させた。公立小中学校の2台導入は全国的にも珍しく、防災拠点としての設備強化なども期待されている。
これまで小中学校のAEDは、2007年に屋内に1台ずつ設置されている。昨年7月、市教育総務課は各校への聞き取り調査の中で、プール活動の際など設置場所から持ち出す運用方法を知った。「AEDは心肺停止から1分でも早い使用が効果的とされているが、そもそも設置場所から救急現場へ持ってくるまでに5分以上かかるケースも想定された」と同課の森俊成さん(43)。2013年に厚労省が発表したAEDに関するガイドラインでは、広い建物などでの複数台設置が提案されていることから、追加導入となった。
今回導入された「AEDを収納する外箱」は、屋外可の仕様で1台約22万円。設置場所の汎用性も高まった。AED本体は、メンテナンスや新型への更新などの必要性から、5年間のレンタルで運用する。1台あたり月3780円で、初年度は教育費の学校管理費で取り扱い、次年度以降は今後の管理も含めて消防の管轄となる。
利用は学校活動に限らず、近隣での有事の際など広く一般を想定。また、地域防災の拠点としての学校の側面を強化する意味合いもあることから、森さんは「学校での導入以来、使用報告は4件。使われないのが一番だが、なにかあってからでは遅い。生徒児童、地域全体の安心・安全の一助になれば」と話した。
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