茅ヶ崎・寒川 コラム
公開日:2021.02.26
茅ヶ崎市文化資料館
おうちでミュージアム
連載Vol.9
道祖神の幟
今回紹介するのは、道祖神の幟です。「万延二年(1861)正月大吉日」と墨書されています。書は、当時の柳島村の名主であり、文人であり、廻船問屋を営んだ商人としても知られている藤間柳庵によるものです。
幟は神様を招いたり、神様がやってくることを示したりするためなど、祭礼の際に立てられます。この幟は江戸時代の万延年間に、萩園村の道祖神に、お正月に掲げられたと考えられる非常に貴重な資料です。
道祖神は地域で見ることができる身近な文化財で、茅ヶ崎市内には102基の道祖神が確認されています。道祖神は「塞の神(サイノカミ)」などとも言われ、旅の安全や病の治癒の祈願などが行われたりするほか、境を明確にし、作物の病害虫や疫病など悪いものが自分たちの生活空間に入ってこないように守ってくれると考えられていました。
萩園には5基の道祖神があり、そのうち4基は今でもかつての集落の境にあります。
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