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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2025.03.07

アトリエ・福祉施設「キキ・クリエイティブ」の代表を務める
北澤 桃子さん
茅ヶ崎市在住 42歳

アート広がる障害者の可能性

 ○…知的障害や精神障害のある人などが得意なことを生かして創造的に暮らせる社会を目指す、福祉施設兼アトリエ「キキ・クリエイティブ」(平塚市明石町)の代表を務める。併設するカフェ・ギャラリーでは3月28日(金)まで「細密画と職人芸の世界」展を開催。「それぞれのアーティストの世界観や個性が詰まっている。好きを極めて『職人芸』ともいえる作品は、思わず目を惹かれるものばかり」とにこり。

 ○…茅ヶ崎市出身。高校卒業後、都内で働きながら趣味だったデザインの知識を独学で深めていった。「地元に戻ってこれを生かした仕事をしよう」と、福祉施設で障害のある人のアート作品を商品として開発する仕事に就いた。「自閉症の人が創ったアート作品を初めて見た時、世界に知られるアーティストにも引けを取らない感動を覚えた。そんな作品をたくさんの人に見てもらいたいという思いで仕事をしている」

 ○…2022年に独立。アトリエに加え、一般の人が気軽にアートに触れられるようにとカフェやギャラリー、キッズスペースを併設した。今では約80人が所属しにぎやかな日々。利用者から「ももちゃん」の愛称で親しまれる姿に信頼関係がうかがえる。「障害の有無に関係なく大切な同僚」とほほ笑む。

 ○…企業とコラボし、商品のパッケージを所属アーティストがデザインするライセンス許諾事業を展開している。ライセンスの使用料は画材費などでアーティストに還元される仕組み。同施設や取り扱いショップなど全国約100店舗で利用者が描いたイラストがパッケージとなったチョコレートやコーヒーが販売されている。「こうした取り組みを通して作品を世界に広めていきたい」

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