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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2025.07.11

茅ヶ崎市保健所の所長に就任した
大久保 一郎さん
茅ヶ崎市内在住 68歳

保健所をもっと身近な存在に

 ○…感染症対策から精神保健に関する相談、食品衛生、医療費助成まで、幅広い業務を通じて地域住民の健康を支える拠点となる茅ヶ崎市保健所。4月からその所長を務めている。「市民にとって保健所がより身近な存在になれるよう努力するとともに、役立つ情報をどんどん発信していきたい」と意気込む。

 ○…出身は藤沢市鵠沼。高校時代に相次いで祖父を亡くしたこと、親友が医学の道を志していたことをきっかけに、自らも筑波大学医学部へ進んだ。準硬式野球部で活躍するなど、充実した学生生活の一方で「医療者としてどの道を選ぶのか、なかなか決められなかった」という。卒業を控えた時期に行った「保健所実習」がその後の進路を決めることに。「保健師さんと結核の患者さんを訪問する仕事を経験したことで、多様な人と出会い、仕事を作り上げる面白さを感じた」。厚生省(現在の厚生労働省)に入職し、感染症法の改定などに携わった。

 ○…国民生活に直結する施策づくりは、想像以上にハードな日々。診療報酬の改定に取り組んだ際には、連日のように事務所に泊まり込み、家に帰るのは週末だけだったという。「大変だったけれど、世の中に貢献できている実感があった。仲間とは文字通り寝食をともにして絆はすごく強かった」と振り返る。その後は母校・筑波大学で医療経済学を教え、後進の育成にも力を注いだ。

 ○…茅ヶ崎には30年以上住まいを構える。今は地元の仲間たちとテニスを楽しむことがストレス解消法だ。「カラオケに行ったり、飲みに行ったり。いい仲間に恵まれた」と笑う。「このタイミングで地元で仕事をすることになったのは意味があるはず。地域のために一つでも仕事を残せたら」と力強く語った。

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