茅ヶ崎・寒川 人物風土記
公開日:2025.07.18
「寒川町梶原公顕彰会」の会長にこのほど就任した
増島 靖治さん
寒川町在住 87歳
景時公の魅力を広く発信
○…鎌倉時代、源頼朝の側近として活躍し、現在の寒川町一之宮に館を構えるなどゆかりの深い梶原景時。その功績を後世に伝えるため長年活動を続ける「寒川町梶原公顕彰会」の会長に就任した。会員46人の中で最高齢ながら、総会やイベントなど「もっと若い世代に来てもらえる会にしたい」と熱心に活動に励む。「会員は減少傾向にある。もっと増やすために会の魅力を伝えていけたら」とにこり。
○…東京で生まれた。5歳の頃、戦況が厳しくなり両親の実家がある静岡へと疎開。「直接的な被害を受けた経験はないけれど、自宅付近の工場に焼夷弾が落とされたことや、爆撃機が東京方面に向かう様子を今でも覚えている」と話す。戦争が終わり、父の仕事の関係で17歳で寒川町に移住。高校卒業を機に町役場に就職した。「下水道課の発足に携わったり、固定資産税課で町を学んだ。どれも良い思い出」と懐かしむ。
○…同会に入会したのは1997年。きっかけは職場の先輩の誘いだった。「特別興味があったというわけではなかった」というが、活動に参加するなかで景時の魅力にハマっていった。「とても頭のいい人だったと感じる。景時公がいたことで、今でも寒川町に注目が集まる。自分たちはその功績を伝え続けなくてはならない」と言葉に思いをこめる。
○…健康の秘訣は「体を動かすこと」。特に水泳が大好きで、時間がある時には、積極的に近隣施設に泳ぎに出かける。独学で学んだ書道も趣味の1つ。2003年から同町の書道連盟の会長を20年以上務めた経験もある。今でも依頼があれば制作に励むという。「実は町のいたるところに自分の作品が飾られているんだ」とうれしそうに話した。
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