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茅ヶ崎・寒川 スポーツトップニュース

公開日:2025.09.05

寒川町
ストリートSP整備へ
2028年1月オープン目指す

 寒川町は8月22日に記者会見を行い、(仮称)寒川町ストリートスポーツパークの設置に向けた事業費として9月補正予算案に総額15・6億円を盛り込むと発表した。事前のインフラ整備に伴う下水道工事などに充てられる。町は現在、地方創生に向けた取り組みとしてストリートスポーツパーク(以下パーク)の建設を進めており、2028年1月のオープンを目指している。今後は各所でPRイベントなどを開催するなどパークの周知に努めていく考えだ。

 この事業では、寒川町一之宮5丁目内にある2万5000平方メートルの敷地に、スケートボードやBMX競技の練習に加えて大会やイベントが開催できるパークのほか、カフェやベンチ、レストランなどの交流スペースを設置した公園として整備する。パークの総事業費は総額16・4億円とされる。

 整備事業手法は主に民間活力の活用が軸で、管理運営を民間などに委託する指定管理者制度や、民間の資金や技術を活用して公園整備や運営を行うPFI事業などを検討。26年3月までに事業者を選定し、26年度から本格的に公園施設整備工事に着手していくとしている。担当課によると、「公園と一体型のスケートボード、BMXの屋内施設としては全国でも唯一では」と話す。

町独自の魅力創出へ

 パークの整備の理由について町は、20歳代前半の在住者の転出超過が進んでいる点を挙げる。

 町の人口ビジョンでは、23年に4万9029人だった総人口が65年には3万5661人に減少すると見込んでおり、今後、「若者に選び続けてもらう」ことは持続可能なまちづくりを進めていく上でも喫緊の課題だったという。

 そうした中、町は知名度アップを目指し、19年にストリートスポーツ競技の世界大会「ARK LEAGUE」を民間との協力で開催。それを契機に、パリ五輪のBMXレーシング女子日本代表の畠山紗英選手や、数々の世界大会で優勝している白井空良選手など求心力のある世界トップレベルを目指す選手たちやその家族が町内に移住してきている。こうした動きを受け、町はストリートスポーツを通じてまちづくりに参加してもらうことで、さらなる関係人口の創出につなげていく方針を打ち出した。

 加えて、町は少子高齢化・人口減少への対応を目的に25年度から28年度を計画期間とする「寒川町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定。人口ビジョンに掲げた目標人口などの達成を目指し、地方創生に向けた取り組みの一環としてパークの整備とともに各施策を進めていく構えだ。

 町では、この整備事業について今年4月にパブリックコメントを実施したほか、町民説明会を行った。今後も町内の小学校などでストリートスポーツの競技者を招いたイベントを開催し、ストリートスポーツの普及やパーク建設の周知に努めていくという。深澤文武副町長は「観光も含め魅力のコンテンツの一つとして、選ばれる町となるよう取り組み、多くの関係人口の流入を目指したい」と話している。

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