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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2025.10.31

県立鶴嶺高校吹奏楽部顧問で、11月3日に行われる日本管楽合奏コンテスト全国大会出場に導いた
渡邊 良子さん
藤沢市在住 65歳

情熱の限り音楽教えたい

 ○…教師生活40年以上、その多くを吹奏楽に捧げてきた。現在、再任用で教諭を務める鶴嶺高校では吹奏楽部の顧問として、11月に行われる日本管楽合奏コンテスト出場に導いた。同部の全国大会出場は創部以来初めて。生徒に内緒で申し込んだ音源が予選を突破した。「生徒たちに挑戦させたかった。自信を持ってこの先を歩んでほしいから」と述懐する。

 ○…藤沢市出身。幼少期から音楽が大好きで、小学校では鼓笛隊に所属、中学で吹奏楽部に入部しホルンを担当した。吹奏楽を続けるために教師を目指し大学で教員免許取得後、初の配属先となった上矢部高校では吹奏楽部を創設し生徒たちと練習に明け暮れた。プロのホルン奏者として活躍した故・並木博美氏にも師事し、指導について薫陶を受けた。鶴嶺高校の指導は15年目。3月の定期演奏会にはたくさんの卒業生が大きな花束を持ってあいさつに来る。「みんな毎年『今年が最後』と思って来るみたい。でも来年も居るつもり」と笑う。

 ○…家庭では息子2人に恵まれ、次男も高校教諭で吹奏楽部の顧問を務める。夫は7年前に他界したが、息子たちは足繁く家に顔を出すという。「休日に家に居るとびっくりされるの。それだけ吹奏楽で家を空けていたから。子どもたちにはかわいそうなことしたかな」とも。国語教諭で古文専攻。特に蜻蛉日記、源氏物語を好む。「授業も上手なの」とニコリ。

 ○…夢は「吹奏楽の指導年数で記録をつくること」。出産、子育て、家事などで吹奏楽の女性指導者が少ないとされる中、「夫の理解もあって長く続けられた。これからも情熱が続く限り音楽を教えたい」。まずは全国大会でタクトを振り、生徒たちの演奏を最高の結果に導くつもりだ。

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