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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2025.11.14

茅ヶ崎録音奉仕会の会長を務める
大村 美佐さん
茅ヶ崎市今宿在住 65歳

音声訳のバトンつなげたい

 ○…視覚障害者のために活動する奉仕者を表彰する朗読録音奉仕者感謝の集いで「グループ奨励賞」を受賞した茅ヶ崎録音奉仕会の会長を務める。「たまたま私が会長をしているタイミングだっただけ」と謙遜するが「若く行動力がある」と周囲からの信頼は厚い。現在、会員は60代から80代までの41人。高齢化の課題はあるものの、会員数が安定していることも表彰理由の一つだった。「目の見えない人の貴重な情報源。ボランティアにも利用者にも、活動を知ってもらいたい」と使命感を語る。

 ○…大阪生まれ川崎育ち。小さな頃から今に至るまで、月に5冊は読む「本の虫」。結婚を機に「海の近くに」と茅ヶ崎へ。2人目の子どもが大学に入学した際、同僚に「これからは自分のために時間を使わなきゃ」と言われたことがきっかけで、同会の門を叩いたのは12年前。「普段は手に取らないような本を読む楽しさもあった」が、標準語の正しいアクセントで伝えるだけでなく、挿絵やグラフ、写真などを主観を入れずに声で正しく伝えるなど、音声訳ならではの難しさも。下読みに時間をかけ、何度も同じ文章を音読する。だからこそ普段の読書は「何も考えず分からない漢字は飛ばし読みできるから楽しい」とにこり。

 ○…「活動を続けてこられたのは充実している証拠」。音声訳した製作物はCDにして郵送してしまうため、普段は利用者と顔を合わすことは少ないそう。今回の受賞式では利用者団体から直接感謝を伝えられたうえ、ほかの団体と顔を合わせ

「こんなにも努力を惜しまない人がいるのかと励みになった」。AIの台頭もあるが「まだまだ音声訳の方が正確」と胸を張る。「約50年続いた歴史を受け継ぎ、次世代へとつないでいきたい」

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