車両型の移動式交番「アクティブ交番」が平塚市内に配備され、間もなく1年が経過する。コロナ禍でも毎日のように開設され、今では市民の安心・安全を守る「動く交番」として定着してきているようだ。
3カ所で毎日
神奈川県警の独自の取り組みであるアクティブ交番は、パトカーの機能を持つワンボックスカーで、署員2人が遺失・拾得物の受理や各種相談など、通常の交番と同様の業務を行っている。
昨年3月末、札場町にあった須賀交番が老朽化などを理由に他の交番と統合された。「交番がなくなると不安」という地域住民の声に応えるため、平塚警察署(飯塚博史署長)管内でアクティブ交番の実施が決定。同署では同年4月1日から須賀交番の近隣に位置する平塚漁港・平塚競輪場・須賀公園の3カ所で運用を開始した。
稼働は午前と午後の2時間ずつで、開設場所は日替わり。7〜9月は週5日、それ以外の月は、毎日開設している。アクティブ交番には簡易的な屋根とその下に椅子とテーブルが設営され、そこで交番業務を行う。
「今できることを」
開設中、署員は訪れた市民の相談に応じるほか、登下校中の児童や生徒への声掛けや横断歩道での交通整理、交通ルール順守の呼びかけなどを行っている。
2月25日の午後、須賀公園にアクティブ交番が開設された。3時をまわると下校時間と重なり、港小学校や太洋中学校などの児童・生徒が公園前の信号を横断。署員の元に駆け寄る子どもたちの姿も見られた。
新型コロナウイルスの第6波が続く中、アクティブ交番を担当する地域課の廣庭(ひろにわ)英治巡査部長は、登下校中の子どもたちに「マスク着用えらいね。一緒に頑張ろうね」と声をかけるようになった。「地域の安全・安心を守りながら、コロナ禍の今、私たちにできることを考え、実践していきたいです」と巡査部長は前を向く。
愛称「なでしこ号」
平塚署管内のアクティブ交番には昨年4月、市の花にちなんで「なでしこ号」という愛称が付けられた。地域課の松枝博地域担当次長は「やっと地域に根付いてきたと感じる。2年目も開設場所などは変更せず、さらに地域に親しまれるようにしたい」と話している。
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