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平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2025.09.19

「ひらつかオレンジフェス」の実行委員長を務める
落合 洋司さん
平塚市在勤 53歳

音楽で認知症と街つなぐ

 ○…音楽を通じた「認知症への理解と支え合い」を形に。昨年の第1回は副実行委員長として携わり、実行委員長を引き継いだ今年。準備に奔走し、当日は認知症当事者と家族、医療福祉関係者を中心に結成した「ウクレレオーケストラ」の指揮者も務める。医師を迎えた講演会のほか、中学生の吹奏楽演奏や大学生の音楽療法発表も。出演者たちへ当日に向けて「認知症サポーター養成講座」を受けてもらうなど、若年層への周知啓発を欠かさず行ってきた。

 ○…20代から40代半ばまで「新堀ギター音楽院」の平塚教室などでギター講師を務めた。その中で、慰問演奏で病院を訪問。「無言だった車いすの方たちが演奏を聴いて歌を歌い出す姿に、音楽の力を感じた」。当時音楽療法の知識はなかったが実感があった。時を同じくして、コミュニティFMのラジオ番組で医師と対談し意気投合。「認知症は薬で完全には治らないからこそ、地域で支えていくことが大切。そこで当事者と家族のみならず世代を超えて楽しめるものは」と考え、共に「音楽」に焦点を当てることにした。

 ○…そして20年7月、平塚市を拠点に医療、介護従事者と「一般社団法人日本音楽医療福祉協会」を設立。「音楽でつながる地域社会」を広めようと代表理事を務め、当事者や家族の交流の場「オレンジカフェ」を開催。病院での音楽療法なども行っている。

 ○…寒川町で暮らす。共に歩んできたフルート奏者の妻はフェスにも出演予定。「フェスはあくまできっかけ。例えば参加後、街中で徘徊している高齢者の人を見たら、『もしかしたら認知症なのかも』と見え方が変わるはず」。住む人皆が認知症を理解し、街全体で支え合える日が来るまで活動を続けていく。

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