難曲に挑み金賞と特別賞 日本管弦打楽器ソロ・コンテストで早野汐美さん(国府中2年生)
全国から中学生と高校生363名が参加した「第7回日本管弦打楽器ソロ・コンテスト」(主催/東邦音楽大学、後援/文部科学省・文化庁・埼玉県・全日本吹奏楽連盟ほか)で、大磯町立国府中学校(川越初榮校長・生徒数371名)の2年生早野汐美さんが中学生金管楽器の部門で金賞に輝いた。音楽大学の卒業課題曲にも指定される難曲「幻想的協奏曲」にユーフォニアムで挑んだ早野さんは、金賞受賞者のなかでも特に高い評価を受け、全国第3位にあたる埼玉県教育委員会教育長賞を同時受賞した。
早野さんがコンテストに参加したのは、2年前に中井町立中井中学校の3年生だった音楽教室の先輩が同じコンテストでユーフォニアムを演奏し、金賞を取ったことがきっかけ。カステレード作曲の「幻想的協奏曲」を選び、昨年4月から練習を始めた。ピアノ伴奏は音楽教室の仲間で卓球部員の松田美紗さん(2年生)に依頼。伴奏にも高度な演奏技術が必要なため、二人は授業が始まる前の朝や放課後を使い、休日も練習に励んだ。
予選は11月にあり、中学生金管楽器部門に83名が参加。30名の予選通過者に入った早野さんは本選までの1カ月間、指導者に付いてさらに特訓。12月27日、東邦音大キャンパス内のホールで本選に臨んだ。伴奏の松田さんも「これで評価が決まると思ったら、私もいい表現をしようと頑張った」と、早野さんを後押し。音大教授やNHK交響楽団のプロ奏者らが審査にあたり、早野さんの演奏は「安定したテクニックで積極的な表現意欲がある」「中学生がこの難曲に挑戦したことに驚いた」「聴かせる演奏だ」と高い評価を受けた。
早野さんは吹奏楽部に所属。顧問の池上喬之教諭は「音質の美しさを大事に」と指導しており、昨夏は県大会で金賞を受賞。日頃の部活動で培ってきた「音磨き」への向上心と真剣さが、コンテストでの好成績に結びついたようだ。
「今回のチャレンジで良い結果が出てとても嬉しい。他の中学生の演奏を聴き、刺激も受けました」と早野さん。次は日本ジュニア金管打楽器コンクールを目指したいと意欲を見せる。
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