大磯・二宮・中井版 掲載号:2017年1月20日号 エリアトップへ

こつこつ熟成 駅前の顔に 県優良小売店舗 パンの蔵(大磯)

経済

掲載号:2017年1月20日号

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表彰状を手にする秀晴さんと友子さん
表彰状を手にする秀晴さんと友子さん

 サービスや味、技に秀でた小売業、飲食店などを表彰する県の優良小売店舗表彰で、大磯町の「パンの蔵」が神奈川県知事・神奈川県商工会連合会会長表彰を受賞した。

 加藤秀晴さん(65)が40歳で脱サラし、国道1号線沿いの古商家を借りて1995年に開店。07年にJR大磯駅前の現店舗に移転した。「流行にとらわれないパン作り」をモットーに、中央農業高校(海老名市)の生徒が栽培する小麦「ユメシホウ」にこだわった素朴な味わいの天然酵母パンなどを販売している。

 名物は、妻友子さんの実家である和菓子屋「友月堂」(高麗)の餡を使用したあんぱん。町内で取れたみかんの風味が爽やかな「みかんブレッド」や、井上蒲鉾店(大磯)のさつま揚げを刻んで入れた「イノウエ」など、地元事業者の協力で商品化したパンも人気だ。

 店名は、移転前の店舗にあった「蔵」の持つ熟成というイメージが、パン作りにも通じると考えた秀晴さんが考案した。「小さな店は入れ替わりも激しいが、パンを食べた人のおいしいという声を励みに20年以上商売を続けることができた」と秀晴さん。

 パンが嫌いだったという息子が、2年前から都内のパン屋で修業を始めた。加藤さん夫婦は「一代で終わればいいと思っていたから驚いた」と口を揃えるが、表情はにこやか。親子二代で店に立つ日を待ちわびながら、駅前の顔として熟成の人情パンを焼き続ける。

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