二宮高校女子サッカー部が、創部2年で初の県ベスト8入りを果たして決勝トーナメントに臨む。部員2人でスタートしたチームも、今では総勢20人以上の大所帯。強豪にもひるまないチームワークで、ピッチ上を躍動する。
同部は8月の選手権グループリーグで首位となり、県ベスト8として決勝トーナメントに進んだ。
グループリーグ初戦の厚木東戦に8対0で大勝すると、続く白鵬女子戦では夏合宿で取り組んだ左サイドを起点にしたカウンターから生まれた1点を死守。部員は、格上の白鵬女子を破った1戦が「大きな自信につながった」と振り返る。
部員の多くはサッカー未経験者で、部長の上杉花純さん(3年)もその一人だ。運動部での活動を希望して昨年入部し、プレー歴は1年半程度。「これまではJK(女子高生)を楽しむだけだったけれど、部活を始めてからは一つのことに集中して取り組め、自分の意見を口に出せるようになった」と自らの成長を実感している。
同部は2014年、1年生の女子生徒2人が「サッカーがやりたい」と立ち上げを希望し、15年に発足。数人の部員で、男子サッカー部からボールを借りたり、体育教師からストップウオッチを譲り受けたりしてグラウンドの片隅で練習に励んだ。
創部から7カ月後の新人戦はメンバーが集まらず、出場ラインぎりぎりの8人で臨んだ。強豪の湘南学院に48対0の大差で敗れるなど結果は散々だったが、昨春のインターハイ予選では新入部員を加えたチームで念願の初勝利を飾った。
今年は4人の経験者を含む11人の1年生が加入し、戦力も揃いつつある。キャプテンの横山美咲さん(3年)は、創部からの生え抜きとして部員不足にあえいだ苦労を知っていることもあり、下級生の充実ぶりが心強いという。「グループリーグ突破がくじ運だと思われたくない。二宮の強さは本物だということを、チーム一丸となって示したい」と意気込みを語る。
林果歩さん(1年)は前線で得点を狙うストライカーとして、太田千晶さん(同)は攻守にわたる献身的なプレーでチームを支える。決勝トーナメントに向け「1日でも長く先輩と活動できるよう、足が壊れてでも頑張りたい」(林さん)、「先輩や周りの人たちに感謝の気持ちを持ちながら、チーム全員でいい結果を勝ち取りたい」と、3年生の花道を飾るべく練習にも力が入る。
決勝トーナメントは星槎国際湘南=大磯町=を含むシード4校と、グループリーグを勝ち抜いた4校が参加する。9月10日に準々決勝を行い、二宮、星槎ともに勝ち上がると準決勝で対戦することになる。
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