学芸員資格の取得を目指す県内の大学生3人が、博物館実習のため8月3日から7日にかけて大磯町郷土資料館を訪れて、資料の整理や展示方法など学芸員の仕事について学んだ。
実習に訪れたのは、日本女子大学家政学部住居学科4年の佐藤晶さん(21)=秦野市=、青山学院大学文学部史学科4年の安田健人さん(21)=横浜市=、駒澤大学文学部歴史学科3年の間優人さん(21)=川崎市=。新型コロナの感染拡大防止のため来館者の接遇体験は見送られたものの、3人は同館所蔵資料の整理や常設展示の展示替え、資料を館外へ運び出すための梱包などの実務体験を通じて、博物館業務への理解を深めた。
経験を将来に
3人で取り組んだ展示替えでは、江戸時代に大磯宿の小島本陣が熊本藩の家老へ送った「参勤交代で大磯宿を訪れた際は、ぜひ立ち寄ってほしい」という内容の手紙と、実際に熊本藩8代藩主の細川斉茲が小島本陣で休みを取ったことが確認できる宿泊記録を併せて展示。同館の富田三紗子学芸員から「目の付け所が面白い」となかなかの評価を得た。また同館主催の古文書解読クラブにも参加して、60〜70代のメンバーと小島本陣の宿泊記録の解読にも挑戦した。地図資料の整理作業が印象深かったという佐藤さんは「初めは上手くできなかったが、徐々に慣れていった。学芸員の裏方業務を体験できて良かった」と語った。
将来は学芸員や文化財に関わる仕事を志望しているという3人。富田さんは「学芸員の道は狭いが開かれている。その気があるならば、ぜひ挑戦してほしい。また皆さんが他の道を選んだとしても、この経験を今後の仕事や活動に生かしてほしい」とエールを贈った
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