県高齢者福祉関係表彰を受賞した「湯の沢友愛チーム」のリーダーを務める
広田玲子さん
松田町寄在住　78歳

人の役に立つのがうれしい

　○…「友愛チーム」とは在宅の認知症高齢者や一人暮らし高齢者など、外出が難しい住民の家に赴き、世間話や家事の手伝いなどを通して孤独感を解消し、安心して暮らせるよう支援するもの。神奈川県で始まり全国に広がったもので、県内に約２４００あり、町内では２地区。その１つ、湯の沢友愛チームは20年以上にわたる奉仕活動が認められ先月、県功労者表彰を受賞。「これを機に活動の輪が広がれば」

　○…20年前、松田町へ移住してきたことがきっかけで友愛チームのメンバーに。１人あたり２人担当するところを４人担当するなど、誰よりも多く住民のもとに通った。「人と交流するのが好きだったし、なにより人の役に立つってうれしいから」。３年前にリーダーに就任。訪問先十数人の管理など裏方として５人のメンバーを支える一方で今までと変わらず多くの住民のもとに足を運んでいる。

　○…小学３年生まで千葉県で過ごし、その後は八王子へ。高校入学後は校内の茶道クラブに入部した。とことん探求してしまう自分の性格に茶道の奥深さがぴったりだったといい、実技はもちろん、日本文化の勉強も欠かさず続けた。高校卒業後もクラブに通い続け、20歳の時には「玲山」の名を拝命。「茶道を通して学んだ礼儀や所作は、茶道以外のところでも役に立っていると思います」とにこやか。

　○…旅行が趣味。特に北海道は、それぞれの海の良さがあったり広々としているところに魅かれた。「夫もお気に入りだからこれからは北海道ばっかりになっちゃうかも」と顔を綻ばせる。また老人会企画のバス旅行にも参加。地域住民との大事な交流の場だという。「普段外に出ない人は旅行だけでも参加してみてほしい」と微笑む。