保健師としての長年の功績が認められ神奈川県看護賞を受賞した 田中 美津子さん 開成町吉田島在住 60歳
「生き方を共に考えたい」
○…自治体等に勤務し、保健、医療、福祉、介護等、幅広い世代の地域住民に、必要な保健サービスを提供する「保健師」。1987年から開成町に勤務し、保健指導のほか、教育委員会や虐待を未然に予防する「見守りシステム」による支援体制の整備など児童福祉分野でも尽力してきた。長きにわたる幅広い活動が評価されての表彰に「地域住民の皆さまや仕事仲間のおかげです。感謝したい」と謙虚に話す。
○…岩手県生まれ。小学生の時、養護教諭に憧れてその道を目指した。看護学校の臨床実習で、暴飲暴食等により、入退院を繰り返す患者と触れ合う中、「食事・運動・睡眠といった普段の生活習慣から指導しなければ」と感じ、保健師を志すようになった。仕事で最も大切にしてきたのは地域住民との信頼関係。「住民の話を聞き、話し合うことを心掛けてきました。開成の方は健康に対する意識も高く助かりました」と振り返る。
○…1人娘も保健師として働く。2歳になる孫と過ごす時間が楽しみの一つだ。趣味は愛犬の散歩とガーデニング。「時間が少しとれるようになったので、近いうちに家庭菜園を始めたいと思っています」と優しく微笑む。
○…3月で定年を迎え、4月からは再任用職員として、主に後進の指導にあたる。30年前、保健師の仕事は、必要な情報を伝えるのが主だった。しかし、あらゆる情報に誰もが簡単にアクセスできる現代では、数ある中から、その人にとって必要なモノを見極め、アドバイスをすることに変わってきた。「それぞれが今後、どのように生きていきたいのかを一緒に考える。そのために、必要な指導ができる保健師を育てていきたいですね」
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