秦野版 掲載号:2013年12月5日号
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禅を通して説くこころ 蓑毛の愚閑禅道場

道場で禅を組む瀬戸川さん
道場で禅を組む瀬戸川さん

 2013年秋の叙勲が11月3日、内閣府から発令され、秦野警察署長なども務めた瀬戸川勝裕さん(71・秦野市蓑毛在住)が瑞宝双光章を受章した。現在は蓑毛に2004年に開いた「愚閑禅道場」(蓑毛344の14)で毎朝毎夕禅を組み、第2・4日曜には一般の坐禅も受け入れている。

 出家は警察在職時の2000年。瀬戸川さんは県警本部に務めていた。当時、県警は相次ぐ不祥事事件を起こし、県警本部長は「仏の力を借りるしかない」と曹洞宗大本山總持寺の元貫首・板橋興宗禅師に講演を依頼した。講演に出席した瀬戸川さんは格式の高い僧侶はなかなか近づきづらいイメージがあったが、講演を聞くと親しみを持てる人で「こんな人が世の中にいるんだ」という感想を抱いた。

 感銘を受けたのは「一喜一憂せず、警察官の仕事を誠実に行え。日によって良し悪しはあるから一日を好い日だと思い過ごしなさい」という「日々是好日」という教え。在職中だったがすぐに弟子入りし、休みのたびに同禅師に教えを乞うた。

 退職後、瑞應寺(愛媛県)や御誕生寺(福井県)で約半年間修行し「ただ自然に淡々と何のこだわりもなく生きる」という意味の「愚閑勝裕(ぐかんしょうゆう)」という僧名をもらい、在職時に3度赴任し、曹洞宗にも縁がある秦野に道場を開いた。

 仏の教えを乞うきっかけのひとつに妻の他界もあった。瀬戸川さんが27歳の時、2人目の子どもを産み亡くなってしまった。帰宅しても部屋は暗く、心の安らぎのない日々に「なんで死んでしまったのか」という悲しさや寂しさ、憤り等の葛藤が込み上げた。このとき様々な宗教の本を読んだ。

 その後、再婚し義兄の会社を手伝うため一度は退官したが、県警からの再拝命で復職。県内各署や県警本部などに勤務し、警視正にまで昇進した。

優しさ、思いやりを気付かせる

 仏の教えを習うようになってからは自分でも「変わった」と話す瀬戸川さん。それまで警察組織の中で自分の考えを通すためには、トップにならなくてはいけないという意識が強く、「仏道を歩むまでの私は『俺が俺が』が多かった。相手の立場を考えず意見を聞かなかった」と振り返る。

 道場では「宗教」を押し付けるのではなく、人間が本来持っている思いやりや優しさ、親切心、利他の喜びに気付くこと、気付いてもらうことが「坊さんになった使命」だという。その思いを胸に今年3月までの10年間、横浜家庭裁判所の調停員も務め、親子、夫婦間などの問題を調停してきた。瀬戸川さんは「坐禅を通じて心の苦しみを少しでも和らげて生きる活力を与えたい」と禅を組んでいる。

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