表丹沢菩提里山づくりの会の木村まゆみさん、高井鏡子さん、大沢玲子さんが「里山レシピ保存食編」を作成した。レシピ集にはJAの品評会で受賞したレシピを中心に、1年を通して無駄なく食材を活用して保存できるよう編集されている。
編集責任者を務めた木村さんは、長年食に関する取り組みに携わってきた。秦野に居を構えたのも、農業に興味があったから。「畑を貸してくれた近所の方が一から教えてくれて。食への取り組みはそこから始まったのかも」と振り返る。
コープかながわ(現生活協同組合ユーコープ)の理事も務め無農薬農家と消費者を繋ぐグループを立ち上げたほか、地元菩提を守る活動をする「表丹沢菩提里山づくりの会」の設立にも携わり、同会とユーコープを繋ぐ橋渡し役も担った。会では高井さん、大沢さんとともに味噌やコンニャク作りの教室を開くなど、食育への活動に力を入れている。
3人がレシピ集を作成しようと思ったのは、今年1月の終わり頃。新型コロナの影響で会の行事が中止になる中、活動の支援を行うユーコープから「次のイベントで参加者に何かおまけをあげられないか」と打診されたのがきっかけだった。
これまでの活動や、地域の人や高井さん、大沢さんなど友人から教えてもらった秦野ならではの料理など、自分が得て日常的に使っている知識を広く外に出したいと考えていた木村さんは、2人の協力を得てレシピ集作りにとりかかった。
「保存食編」では梅干しや梅シロップ、桜の花の塩漬けなど長く保存できる処理を紹介。保管用の瓶の煮沸方法や、保存食材を使ったレシピも添えた。特筆すべきは、1年を通し無駄なく保存できること。例えば梅干しからできた白梅酢で赤シソを作り、この時出る赤梅酢は紅生姜を漬けることができる。また、端々に木村さんたちがこれまでの経験で培ったコツがちりばめられている。
「野菜は旬の時期に食べるのが一番。その時にとれる大量の野菜を保存し美味しく食べられる方法があることを伝えたい。次は伝承料理編に挑戦したい」と木村さん。レシピは現在、同会のイベント参加者などへの配布が予定されている。
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