表丹沢の東エリアにおける山岳・里山アクティビティ拠点として3月28日、ヤビツ峠バス停近くの大山登山道入口に「ヤビツ峠レストハウス」(秦野市寺山鷹採1728の1)がオープンした。
同施設は地方創生推進交付金のほか、市町村自治基盤強化総合補助金、東財産区繰出金、ふるさと寄付金を財源に秦野市が約6300万円(設計費・建設費)をかけて設置。建物の延べ床面積は59・29平方メートル、ウッドデッキは38平方メートル、木造平屋建てとなっている。
施設には食堂や休憩場所となるオープンスペースのほか、厨房、トイレ、洗面、事務室を備えた。トイレは登山者にも使いやすいよう、広めに設けているという。
ヤビツ峠は大山及び塔ノ岳の登山道への入口であると同時に、サイクリストの聖地と呼ばれる場所であるため、サイクリストにも使いやすい環境を整備。階段に自転車専用スロープを設置したほか、屋外には秦野市森林組合寄贈によるサイクルラックも置かれた。
公募で運営者を決定
今回、同施設が建てられた場所にはかつて「ヤビツ山荘」があり、同エリアの拠点として活用されていた。しかし、1983年に老朽化のため山荘を解体。2011年には併設されていたレストハウスも解体された。以降、ヤビツ峠にある施設は売店と公衆トイレのみとなっていた。
2018年1月、秦野市の政策会議で「(仮称)ヤビツ山荘」再築への取り組みに向けた動きが始まり、同年4月に地方創生推進交付金の交付が決定。11月に「ヤビツ峠周辺活性化協議会」を設置し、観光拠点となる施設の整備について話し合ってきたという。
翌年5月に同施設の設計が開始され、2020年6月に建築工事着工。同年12月に公募型プロポーザルにより運営者が平野義燿(よしあき)さんに決定したほか、公募により施設名称も「ヤビツ峠レストハウス」に決定した。
路線バスにあわせ営業
同施設の営業時間は平日は午前9時から午後4時、休日は午前8時半から午後4時半まで。路線バスの運行時間にあわせて営業を行う。休業日は毎週水・木曜日(祝日の場合は翌日)。施設の運営は主に息子の平野有恒(ゆうこう)さんが行うという。有恒さんは「里と人、人と人、人と自然をつなぐハブとして機能し、いろんな人に楽しんでもらえるようにしたい」と話す。
店内では有恒さんの祖母であるハツさんが、天皇陛下がかつてお忍びで丹沢を訪れた際に振舞ったというカレーライスのほか、地元でとれたクロモジを使ったクロモジティーなどの軽食及び飲料を販売する。そのほか、市内特産品や登山用品などの物販・レンタル等を行うという。
また、アクティビティ拠点として、登山や自転車の体験プログラムも今後実施していく予定。
秦野版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>