地元商店らが推進する「猪鹿鳥グルメ ジビエの街鶴巻温泉」。丹沢ジビエの名称でブランディングし、各商店に肉を卸す川上商会(秦野市鶴巻南1の1の5/川上拓郎社長)が1年前から販売をしている「丹沢ジビエ・イノシシ肉のキーマカレー(赤ワイン風味)」が、この取り組みの知名度向上に一役買っている。
川上商会は鶴巻のジビエの取り組みを加速させるため、駅前で不動産業を営む川上社長が食肉販売業の許可を取り立ち上げた会社。「ジビエの取り組みのシンボリックな商品が欲しい」と、老舗ホテル勤務経験とフランス料理の知識を持つ川上社長が、レトルトパックなどを製造する大手企業「東洋製罐」の食品・開発支援サービス「Future Foods Labo.-ふふら-」を使い開発した。
イベントや常設販売も
当初は店舗や地元イベントで販売していたが、今年頭の農林水産省から打診を受けた催しでの展示出品を皮切りに、羽田空港の羽田産直館、横浜駅NEWoMan YOKOHAMA内2416マーケット、横浜アイランドタワーでのUR×北仲AUTUMN FESTA2024、東京の丸ビルと丸の内仲通りで行われた農水省主催のニッポンフードシフトフェスなどさまざまな場所や催しに出品。横浜のオータムフェスタでは完売するほど好評だったという。
今は秦野戸川公園のYAMA CAFEや秦野駅の名産センター、厚木市の「青空と大地 七沢温泉食の市」と観光客向けの場所でも常設販売を行い少しずつ販売数を伸ばす。鶴巻の店舗に卸す肉も増え、取り組みへの手応えを感じている。
「自然相手なので多量の肉の安定供給が難しく製造コスト的にも儲けを出すのは難しいが、商品露出が鶴巻をPRする一助になれば」と川上社長。今後はジビエソーセージや鹿肉のカレーなどジビエ商品の充実を計画しており、さらなる知名度向上に取り組む。
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