秦野市曲松のバレエスタジオ「ダンスナッツ」(岩本奈月代表)に通う青木友哉さん(小田原市下曽我在住・16)が、「第49回ローザンヌ国際バレエコンクール2021」への出場を決めた。日本人男子で参加するのは、わずか6人。小柄な体格という逆境に負けず、世界の舞台に挑戦する。
プロを目指す若手ダンサーの登竜門である同コンクール。15・16歳のジュニアと17・18歳のシニアがあり、ファイナルは例年NHKで放送される。受賞者は歴史ある国のバレエ学校に入る資格を得られるほか、多くがプロとして活躍するなど今後の人生への影響は大きく、世界中のダンサーの夢の舞台となる。
書類審査も厳しく、生まれた時からの成長記録や病歴、親の医療記録まで調査され、その後のビデオ選考通過者が予選に参加できる。今回は44カ国399人が応募。うち100人が日本人で女子5人、男子6人が選出されたがほぼ海外のバレエ学校所属で、日本在住者は青木さん含め2人だけだった。
転機は小学6年
青木さんがバレエを始めたのは5才の時。先輩の発表を見たのがきっかけでナッツに入った。「母は兄にやらせたかったのですが、すでにサッカーをやっていて。覚えていないけど自分からバレエをやりたいと言ったらしいです」と話す。
しばらく習い事の範囲を出なかったが、小6のコンクールラストの失敗が転機に。「これが本当に悔しくて。練習不足と自分の甘さを思い知りました」と振り返る。
それからは暇さえあればプロの動画を見て動きを研究し、自分の中に取り入れる努力をした。元東京バレエ団員で、師であり兄のような存在でもある岩本代表の息子の指導もあり、徐々に実力をつけていった。
憧れの舞台へ
初の受賞は中学2年の時。初優勝も今年7月と遅咲きでローザンヌは考えていなかったが、初の日本予選開催で挑戦を決意。憧れであり、ローザンヌ初の日本人ゴールドメダリスト熊川哲也さんと同じ舞台に上がりたいという思いもあった。しかし、新型コロナの影響で日本予選は中止に。予選開催の有無がわからない中、諦めず情報収集を続け応募にこぎつけた。
176cmでも普通だというバレエの世界で、161cmという小柄な体格での挑戦。「小さくても戦える、夢は諦めなければ追えるという姿を見せたい」と気を吐く。青木さんの強みは股関節の柔らかさと、それが生み出すしなやかなジャンプ。「ダンスも表現することも好き」という思いが生み出す舞台映えする演技も大きな個性。「これを本番で出せれば」と岩本代表は期待を寄せる。
「支えてくれた母、何も言わず遠征させてくれる父に心から感謝しています」と青木さん。芸術はコロナで真っ先に影響を受けた分野の一つ。「こんな時だからこそ盛り上げたいし、バレエの素晴らしさを多くの人に伝えたい」という思いを胸に世界に挑む。
ローザンヌ国際バレエコンクールは来年1月31日〜2月7日、スイスのモントルーで行われる。
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