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川崎区・幸区版 公開:2015年5月15日 エリアトップへ

桜本にある川崎市ふれあい館の4代目館長に就任した 原 千代子さん 鶴見区在住 58歳

公開:2015年5月15日

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「誰もが生きやすい社会に」

 ○…地域に住む日本人と外国人が交流する「川崎市ふれあい館の4代目館長に先月就任した。1988年に開館した同館は、子どもたちの集団遊びなどを楽しむ場としての役割を担うほか、民族文化サークルの活動拠点、子育て支援、お年寄り交流の場としての機能を果たす。経済的困難からくる差別や生きにくさといった痛みを持っている子どもたちの居場所づくりにも力を注ぐといい「実践している事業はまちづくりそのもの」と力を込める。

 ○…大学時代、朝鮮近代研究史のパイオニアの一人、梶村秀樹氏に師事。「桜本で在日コリアンの差別の実態を学べ」との呼び掛けに応じ、社会福祉法人青丘社のボランティア活動に携わった。目の当たりにしたのは、在日の子が日常茶飯事に「朝鮮帰れ」といわれている光景だった。「民主社会にこんな差別があるのか」。カルチャーショックを受けた。素行が荒れていたある中学生は、実はその親が就職差別にあい、生活保護を受けていたことを知った。教員志望だったがこうした子たちに寄り添い、差別状況を変えねばと青丘社職員に。ふれあい館建設の際には事務局を担った。

 ○…識字学級を開いた際、88歳で初めて鉛筆を持った在日1世のハルモニ(おばあちゃん)がいた。90%以上のお年寄りが字を書くことが初めてと知り、自分の名前を書けないことが辛かったと話を聞いた。「学ぶことの大切さを痛感した」。館長として掲げる標語「ともに学び、ともに変え、ともに生きる」はこうした経験からだ。

 ○…3年前から川崎区民会議のメンバーとして、多文化共生にむけたまちづくり政策を提言する。2月に外国人コミュニティーのある貝塚教会で実施された外国人の防災訓練はその成果。気が付けば、人生の3分の2を川崎区で多文化共生の実践活動に費やした。「川崎区は故郷。これからも誰もが生きやすい社会を目指したい」と前を向く。

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