市が昨年10月から市内3地区で実施しているごみの「戸別収集モデル事業」の、今年2月末までの検証結果が明らかとなった。燃やすごみは3地区で約1割減。3月2、4日には結果の説明会が各地区で行われ、市資源循環課は「想定以上の減少」と評価した。
同事業は昨年10月1日から市内七里ガ浜、鎌倉山、山ノ内の3地区、計3476世帯を選定し行っている。収集は、燃やすごみ、燃えないごみ、危険・有害ごみ、使用済み食用油、容器包装プラスチックの5品目。
今年2月までの市の検証結果によると、1週間当たりの燃やすごみの排出量は、実施前の9月の3地区平均7346kgから6561kgと、約1割減少。また、世帯当たりの1日の排出量も、同平均で911gから836gへ減少した。資源物の混入率では重量・容積ともに同平均で減少し、2011年度の市平均を下回った。検証結果について市は「地区による違いはあるものの、燃やすごみの1割減は想定以上の効果」としている。
戸別収集は、従来所定のクリーンステーションで集めていたごみや資源物の一部を、建物ごとに道路に面した敷地内に出し、それを収集する方法。廃棄した人が明確になることから、ごみの分別・資源化が進み、削減が期待できるとされ、隣の藤沢市では有料化と併せ、現在市内全域で実施されている。
鎌倉市では、年間約1万tのごみを焼却している今泉クリーンセンターが15年3月までに停止することを受け、燃やすごみの削減計画を進めている。その一つとして14年度中に、家庭から出るごみの戸別収集・有料化の全市実施を目指しており、年間3500tの燃やすごみ削減を見込む。
不法投棄対策望む声も
鎌倉山地区では2日に説明会が行われた。住民からは、「有料化されるとスーパーマーケットなど小売店への不法投棄が増えるのでは」「燃えないごみと危険有害物を一緒に入れかねない」「クリーンステーションの数を集約しては」などの意見が出ていた。
「今泉で処理していた1万t分の削減策は」との質問には、戸別収集・有料化のほか、生ごみ処理機の普及や事業系ごみの分別徹底、燃やすごみの発生抑制と資源化などで対応するとした。
鎌倉版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|