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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2012.01.20

2月8日(水)に公開講座を行う「湘南あゆみの会」の会長
栗山 和子さん
本村在住

話す喜びと感謝を胸に



 ○…失語症の人とその家族などで構成される「湘南あゆみの会」。自身も先天性疾患の脳動静脈奇形を発症し、1988年に言葉を失った。「会話が成立しない」「言いたいことが言えない」。もどかしい現実と直面する日々。「入院中には『死』も覚悟しました」と言葉を詰まらせながらも、当時は声にすることすら出来なかった胸中を丁寧に振り返る。だが、そんな悩みを共有する仲間たちとは月一回行う定例会などで交流を深めてきた。公開講座では、失語症の改善に向けて音楽療法について学ぶ。



 ○…「楽しく生きるしかない」。病気を患い家に引きこもっていた時期にそう決心した。当初は喋ることがままならなかったが、積極的に友達と会話を重ね、電話も頻繁にかけた。会長に就任してからも「神奈川県失語症友の会連絡協議会」の会議に出席し、情報交換をしている。その内容を同会で報告するためにノートも作成。病気で不自由になった利き腕ではない左手で、電子辞書でひらがなと漢字を検索し、何日もかけて記録を収めてきた。「人と話がしたい」。その想いを原動力として、今では外出できる喜びを感じ会話を楽しめるまでになった。



 ○…中学から大学まではやり投げの選手。卒業後は、ロサンゼルス五輪(1932年)の100m走で東洋人初の6位入賞を果たした大学教授・吉岡隆徳さん(故人)の助手を務めた。障害を持ってからも「全国身体障害者スポーツ大会神奈川ゆめ国体(1998年)」に出場。「好きだからやれたんです」



 ○…現在は夫と2人暮らし。講演依頼があれば原稿の校正も手伝ってくれるという。「健常者のときには分からなかったけど、今は主人の支えなしではダメですね」と笑う。言葉や会話の大切さを知った上で、言葉に表れない周りのサポートにも人一倍感謝する。今後も自身はもちろん、仲間のためにも失語症を改善する歩みを続けていく。

 

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