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大祓でコロナ終息願う 神鳥前川神社で伝統神事

文化

掲載号:2020年7月2日号

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大茅の輪のくぐる豊浦宮司
大茅の輪のくぐる豊浦宮司

 古来から続く神事「夏越(なごし)の大祓(おおはらい)」が6月28日、しらとり台の神鳥(しとど)前川神社(豊浦崇男宮司)で行われた。無病息災を祈る神事とあって、今年は新型コロナウイルスの終息を願う参拝客の姿も多かった。

 大祓は6月と12月の晦日に行われるもので、6月は夏越の大祓と言われている。人々が日常生活を送る上で知らないうちに触れている罪や穢れを「人形(ひとがた)」に移して祓い清め、病気にかからず、災難や厄難を祓い除き、元気にこの夏を越せるように祈願する神事だ。

 夏越の大祓は茅の輪をくぐることも特徴。母胎を表すとも言われている茅の輪をくぐることで新しく生まれ変わったという気持ちで、これからの半年間を過ごすという意味合いがある。茅の輪くぐりは、神代の時代に蘇民将来(そみんしょうらい)がスサノオノミコトに一夜の宿を提供したところ「疫病がはやった際、蘇民将来の子孫であると言って茅の輪を腰につけていれば免れるだろう」と教えられた故事に由来するものだ。

 同神社では30年ほど前から続けている神事で、高さ3m近い大茅の輪が設置されている。今年は新型コロナの影響もあり、例年よりも少なかったが、約100人ほどの参拝客が訪れ、茅の輪を左まわり、右まわり、正面と3度くぐっていた。

「今日を一生懸命に」

 当日、豊浦宮司は参拝客に神道の考え方として「中今(なかいま)」を紹介。「中今」とは祖先から続いてきた命のバトンリレーを次の世代に伝えていく「今」のこと。茅の輪を1度目にくぐるときには先祖を考え、2度目にくぐるときには子孫を考え、3度目にくぐるときには今の世界が平穏無事であることを祈ってほしいと呼びかけた。その上で「中今といっても長い時間の中ではほんの一瞬。今日を一生懸命生きてほしい」と語った。

 子ども連れで訪れていた家族は「新型コロナの感染が広がっているので健康を祈ろうと参加した」と話し、別の家族は「世界中の新型コロナの終息を祈っている」と語った。豊浦宮司も「新型コロナが蔓延している大変な時期だが、過去を思い、未来を思い、素晴らしい今が戻ってくるように我慢しましょう」と呼びかけていた。

 同神社の大茅の輪は7月15日まで設置している予定。それまでは自由にくぐることができる。

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