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公開日:2021.04.01

青葉区出身西山さん
米国で作曲賞を受賞
人種差別への怒りを曲に

  • 2019年受賞時=提供

 青葉区出身で現在ニューヨークを拠点に活動しているジャズ作曲家の西山由芙(ゆう)さん(27)が3月8日、ハーブ・アルパートジャズ作曲賞を贈られることが決まった。今年は西山さんを含む20人が選ばれ、授賞式は12月に行われる予定だ。



     ◇



 同賞は米国作曲家作詞家出版社財団が主催し、アメリカ全土から30歳未満の才能ある作曲者を発掘するために作られたもの。西山さんは2019年にも同賞を受賞し、今回で2度目の受賞だ。



 西山さんの受賞作品「Honorary Whites」は名誉白人を意味し、社会的な制度の中で東アジア人を指す言葉。アメリカには複雑な人種問題があり、自身も経験した差別に対する怒りなどの気持ちを曲に込めた。西山さんは受賞を受け「議論を呼ぶような曲のテーマだが、人種差別への思いを表現した曲が評価されて嬉しい」と喜びを語った。



 西山さんは作曲家のほか、サックス・フルート奏者としても活動。同曲は西山さんがリーダーを務める「Yu Nishiyama Big Band」のほか、アメリカ各地で演奏されている。また、今年8月に発売予定の西山さんのデビューアルバム「A Lotus in the Mud」にも収録される。



 西山さんは5歳でピアノを始め、あざみ野中学校で吹奏楽部に所属。中学2年の時にサックスも習い、大勢の人と演奏したいという思いから洗足学園高等学校音楽科でジャズサックスを専攻した。卒業後、恩師の勧めもありテキサス州の大学へ進学。練習に追われる日々の中、作曲することで気持ちが軽くなり作曲家を志すようになった。



 コロナ禍で現在はビッグバンドの活動はできておらず「生で音が聞けないのは寂しい」と話すが、個人でレコーディングした曲を合わせることで他の国の人と演奏する機会も増えたという。



 「アドリブの多いジャズは一緒に演奏するミュージシャンで同じ曲でも変わるので毎回新鮮」とジャズの魅力を語るが、アメリカのジャズミュージシャンは女性の活躍がまだあまり認められていないのも現状だという。「日本人女性のジャズ作曲家として目標になれるような女性になれたら」と夢を語った。

 

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