震災時に一時的に身を寄せる「いっとき避難場所」に身近な公園を活用する事例を学んでもらおうと11月15日、緑土木事務所が専門家を招いた講演会を開く。建物崩壊や二次災害の被害を受けにくく、身近な存在である公園を円滑に活用するノウハウを学び、自助・共助の意識を広めたいとしている。
「いっとき避難場所」は地域防災拠点に避難する前に一時的に避難し、家族や隣人同士が安否確認などを行う拠点。自治会や町内会などが任意で定めることができる。
建物崩壊の危険がなく、二次災害のリスクが低い開けた場所が望ましいとされ、公園のほかには、ごみ集積所前など近隣住民がわかりやすい場所とされるケースが多い。
過去の事例から学ぶ
緑土木事務所(関戸義仁所長=人物風土記で紹介)では日頃から地域のボランティアである公園愛護会などにより管理され、身近な存在として認識されている公園をこの「いっとき避難場所」として活用するノウハウを、過去の震災の事例から学んでもらおうと、講演会開催を企画した。講演会は同事務所が講演愛護会や自治会関係者などに向け毎年開催している「公園愛護のつどい」の一環として行われる。
講師に被災地の公園利用の調査研究などに携わる恵谷真氏((株)公園マネジメント研究所主任研究員)を招き、これまでの事例について話を聞く。恵谷氏は「日ごろからよく使われている公園は震災時にもよく活用されるという傾向がある」と話す。公園愛護のつどいのテーマに「震災時の公園活用」を扱う事例は珍しいといい、緑土木事務所では「過去の事例がヒントになれば」と話す。
区内でも自治会を中心に公園を「いっとき避難場所」に指定する動きは広まりつつあるという。緑区内の公園を会場にした防災訓練は年間40件程度行われている。緑土木事務所では「身近な公園をいっとき避難場所として活用できないか模索していただくきっかけが作れればと思う。こうした啓発を機に自助・共助の意識を高めてもらえれば嬉しい」としている。つどいは11月15日(水)午後1時半から3時半。会場は緑公会堂。会場内では近年の震災発生時の写真の展示なども行われる。一般参加も可(先着300人/入場無料)。(問)045・981・2100
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