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緑区 政治

公開日:2026.09.17

【デスク・レポート】市長辞職 遅すぎた山中氏の判断

 ▼横浜市の山中竹春市長が職員へのパワーハラスメント問題で辞職した。今年1月に当時の人事部長が告発し、第三者の弁護士が調査を行った。7月30日、山中氏が前人事部長に書類を投げつけたことや、職員を「ポンコツ」と呼んだこと、人事権を背景に職員支配を行っていたことなどがパワハラと認定された。報告書は「職員の精神的な安全を脅かすレベルに達している」と指摘。パワハラは人権侵害であり、市のトップがそれを行っていたのならば辞職は当然だ。

 ▼報告書が公表されて以降、山中氏は「深く反省する」としながらも、パワハラが起きない組織を自ら作っていくとして続投の意向を示していた。これに市会は強く反発。結局、8月28日に辞職を表明した。報告書公表から約1カ月、判断は遅く、市政の停滞を招いた。辞職が同意された9月7日の市会本会議では、市議から退職金の扱いについて説明を求める声が出たが、山中氏は無言を貫いた。しかし、本会議後の限られた取材陣とのやり取りの中で、退職金を受け取らない旨を表明。これは議会軽視であり、二元代表制を軽んじた理解し難い対応だ。

 ▼昨年の市長選では、市会最大会派の自民党などが山中氏を支援した。しかし、報告書によればパワハラは1期目から起きていた。支援にあたり、各党は職員が安全に働ける職場環境が整っていたか、市役所内で自由に意見できる状態にあったのかを調査したのだろうか。また、市政を報じるメディアとして、パワハラやその兆候を見抜き、的確に報じることができなかった点は教訓にしなければいけない。

 ▼山中市政の5年間で、市役所全体が市長の意向に沿うことばかりを意識した組織になっていたとすれば、早急な対応が必要だ。次期市長選では、候補者が組織風土の改革や市長と職員の関係性について、明確な対策を示すべきだ。市長選実施には約15億円の市費が必要になる。期せずして人口376万人都市のトップを選ぶ機会がやってきた。リーダーを自らの判断で選びたい。

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