緑区 社会
公開日:2026.11.05
県歯科医師会120周年 「症状がないうちの健診を」 健康寿命と深い関わりも
今年、創立120周年の節目を迎えた公益社団法人神奈川県歯科医師会。第23代会長を務める守屋義雄氏にインタビューを行った。
――全国では80歳で20本以上の歯を保つ方が半数を超えるまでになったということですが、現在の神奈川県における課題はありますか。
「まず、歯周病です。成人の多くに何らかの症状があるとされますが、痛みがないまま進行するため、気づいたときには歯を失う段階になっていることも少なくありません。
次に、歯が残る時代になったからこその課題です。高齢の方では歯の根元のむし歯や、噛む力・飲み込む力の衰えが増えています。滑舌が悪くなった、食べこぼしやむせが増えた、硬いものが噛みにくい。こうしたささいな衰えを「オーラルフレイル」と呼びますが、多くの方が「年のせい」と見過ごしておられます。
そして最大の課題は、働き盛りの世代が、痛くなるまで歯科を受診しないことです。症状がないうちの定期健診こそが、将来の健康を守る近道だと知っていただきたいと思います」
――口の機能を保つことの意味を教えてください。
「口は、食べる、話す、笑う、呼吸するという、人が人らしく生きるための入り口です。近年の研究で、歯周病が糖尿病をはじめとする全身の病気と深く関わっていること、口の中を清潔に保つことが高齢者の誤嚥性肺炎の予防につながること、噛む力や飲み込む力の衰えが、低栄養や筋力の低下、ひいては要介護のリスクを高めることがわかってきました。口の衰えは、全身の衰えの入り口なのです。
最近むせやすい、食べこぼすと感じたら、ぜひかかりつけの歯科医院にご相談ください。口の健康を守ることは、健康寿命を延ばすことにつながります」
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