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都筑区 文化

公開日:2026.08.18

一般利用貸しスペース 川和・中山恒三郎家改修へ 今年度の公開は中止

  • 中山恒三郎家の書院(左)と店蔵(右)

    中山恒三郎家の書院(左)と店蔵(右)

27年秋ごろ完成

 横浜市認定歴史的建造物の「中山恒三郎家」(都筑区川和町)を所有する有限会社中山松林甫(中山健代表取締役)はこのほど、「店蔵(みせぐら)」の保全改修工事に着手した。工事は、往時の姿を極力引き継ぐ形で修繕を行いながら、給排水など必要な現代設備を整備し、歴史的・文化的価値の継承と地域活性化を両立させる。完成は2027年秋ごろで、改修完了後の28年頃からはすでに活用されている「書院」とともに一体的な貸しスペースとして運営を開始する。

 なお工事に伴い、毎秋行われていた建物の公開は今年度は見送られ、工事の完了後に一般公開される予定。

都筑郡一の豪商

 中山恒三郎家は、江戸時代から川和町で酒類問屋、醤油醸造、煙草元売捌、塩専売卸売などを営んできた老舗商家。都筑往還沿いに店舗を構え、明治時代には事業を拡大、「都筑郡内一の豪商」として名を馳せた。養菊栽培でも知られ、敷地内の菊園「松林圃(しょうりんぽ)」で育まれ、1879年には宮内省へ菊花を献納。皇族をはじめ多くの著名人も訪れ、「川和の菊」の名声を全国に轟かせた。

 現在の敷地には、横浜市認定歴史的建造物である店蔵と書院の2棟を核として、諸味蔵、麴室、八号蔵の計5棟が保存されている。

 店蔵は市内でも珍しい土蔵造り2階建ての商家建物で太平洋戦争後まもなくまで酒問屋の本店として使用された。書院は1890年築の平屋建てで、皇族の視察・宿泊に対応する「迎賓館」として建てられた伝承を持つ。

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