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公開日:2026.08.20

荏田高OB江島雅紀選手 「日本新で金メダルを」 棒高跳でアジア大会出場

  • 5m超のポールを持ち「日本記録で表彰台の一番高い所を狙う」と意気込む江島選手

    5m超のポールを持ち「日本記録で表彰台の一番高い所を狙う」と意気込む江島選手

 32年ぶりに国内で開催される「第20回アジア競技大会(愛知・名古屋2026、以下、アジア大会)」に、荏田高校OBで、男子棒高跳の江島雅紀さん(29・富士通)が出場する。「最初で最後となるかもしれない国内開催の世界的大会に日の丸を背負って出場できるので、今まで以上に楽しんで熱い試合をしたい」と意気込む江島さんは、日本記録と金メダル獲得を目指す。

 アジア大会は9月19日(土)に開幕。陸上競技は9月23日(水)から29日(火)まで、パロマ瑞穂スタジアム(名古屋市)で開催される。江島さんは今年6月に同じスタジアムで開催された日本選手権で5位に終わっており、「パロマ(日本選手権)のリベンジはパロマ(アジア大会)で」と闘志を燃やしている。

 棒高跳は長さ約5m、重さ約3kgのポールを持ちながら約30〜40m助走。ボックスと呼ばれる穴にポールを突き立て、ポールのしなりを生かして6m近い高さに設置されたバーを越える競技。

 江島さんは2歳年上の兄の影響で中学生で棒高跳をはじめ、兄の後を追い、荏田高に進学。学校の部活動に加え、土日はクラブチーム「YPVC」で練習を重ね、記録を伸ばしていった。2016年、高校3年時にはインターハイ(高校総体)で自らの高校記録を更新(5m43cm)して優勝、日本一に輝いた。高校時代は5m50cmまで記録を伸ばしている。江島さんの記録は20年に1cm更新されたものの今でも歴代2位の記録として残っている。

「負け」から学ぶ

 190cmの長身を生かしたダイナミックな跳躍が特徴の江島さん。日本大学に進学後は、19年8月に日本歴代3位の記録となる5m71cmの自己ベストを出し、翌月のドーハ世界陸上に出場。しかし結果は予選落ち。21年の東京五輪も決勝進出はならなかった。22年には右足舟状骨を骨折する大けがに見舞われ、パリ五輪や「一番出たかった」という昨年の東京世界陸上の出場を逃してしまう。それでも「諦めず、焦らず、その時自分ができることをしてきた」とこの4年間を振り返る。

 棒高跳は1つの高さをクリアするのに3回の跳躍が許される。「1本目の失敗を引きずると自分を追い詰め、動きが悪くなる。それで『負け』を繰り返し、『負け』から学んだことが多い」と自らの経験を復活の糧に、力を蓄えてきた。そして昨年。日本選手権で優勝し、復活。「挫折を繰り返し、負けを知ったからこそ、今の自分がある」と自己分析する。

 アジア大会の代表の座は射止めたものの、今年の日本選手権はアキレス腱痛などの影響で5位に沈んだ。アジア大会は奇しくも同じ競技場で開かれるだけに「かける思いは誰よりも強い」(江島さん)。

 五輪は東京大会で経験しているが、アジア大会は初めての挑戦になる。「五輪同様、4年に1度の大会はピークをあわせるのが難しいが、殻を破るチャンス。気負うことなく楽しみたい」と笑顔をみせる。一方で「アジアでの試合は2位や4位など、あと一歩の試合が多い」と振り返る。今期は国内開催ということで、応援も多いことが予想されるだけに、「棒高跳をメジャー競技にするチャンス。自分の活躍次第で今後の日本の棒高跳の評価にも関わる」と使命感も抱く。大会では中国などに強豪選手も多いが「日本記録(5m81cm)の更新を狙って、表彰台の一番高い所で国歌斉唱したい」と意気込む。

 日本記録保持者の澤野大地さんは35歳で出場したリオデジャネイロ五輪で7位入賞を果たしているだけに、江島さんも2年後のロス五輪さらには32年のブリスベン五輪までを視野に入れ、五輪の入賞、メダル獲得を見据える。

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