駅からいずみ遊歩シリーズ34 泉(オアシス)探訪 石神仏を探し歩く ※協力・オアシス21世紀の会
中田駅で降り長後街道を立場方面へ歩き、中田小学校入口信号を右折すると中田寺駐車場の横に自然石の道祖神が一基、明治四年の建立。北に行くと、中田町宮ノ前公園の南隅に庚申塔が二基。その一つは笠付青面金剛塔。風化と損傷で文字は消えている。他は道しるべ庚申塔で年号は安政7年(1860)。
次に向かったのが、御霊神社。参道の手前庚申塔は三猿の浮彫、左に正徳五(1715)の銘。隣の庚申塔は長後街道を白百合公園に曲る角地にあったもので開発により、昨年こちらへ遷座されたものである。右に嘉永六年(1853)、左に東西への道名が記されている。石段近くの庚申塔は、角柱笠塔婆型。
塔身の四面に南無阿弥陀仏と刻まれ、その下に三猿の浮彫。寛文六年(1666)と区内最古のもので、地域文化財に登録されている。
長後街道に戻り、立場方面に歩くと広町会館入口の標識がある。その角には石神仏がズラリとならんでいた。道路拡張工事などの折、ここに集められたとか。
立場の四つ角に庚申塔が一基。左右側の文字は消え、判読不能。誰かお参りした痕跡が残っていた。現在も信仰が息づいているのだろうか。
昔の人たちの「無病息災・福寿」への願いを石神仏にかけたあつい信仰心が次世代に受け継がれることを祈りながらの約一時間の散策でした。
(文・写真=竹村茂)