藤沢 人物風土記
公開日:2026.05.15
「五月病フェス」を開催している「喫茶ラムピリカ」の店主 水島 千秋さん 湘南台在住 46歳
弱さ認めて「いい塩梅」
○…丸いテーブルに飾られた緑や年季の入ったランプシェード、畳の香り漂うノスタルジックな空間で、カップに顔を埋めて笑ったり、文章を書いたり、寝たりして。効率や成果を求められる日常に疲弊する現代人。それぞれの世界に浸れる片瀬の喫茶店の店主が「五月病フェス」と銘打った企画を走らせた。暗闇を抜けた先に見つけた心ほどける生き方のヒントを今、多くの悩める人へ届けようとしている。
○…田畑広がる千葉県で育ち、父親の仕事の関係で中高をタイ・バンコクで過ごした。「あまりがんばらないんです」。多感な時期に、肩の力を抜く現地人と交流した。帰国後、大学の教育学部で美術を学び、都内の小学校で図工の教員になった。自由に創作する児童の姿を見るのは幸せだったが、多忙を極める業務と個性を型にはめようとする教育現場のジレンマに直面。「自分の時間はなかった」。無理を重ねた心は限界を迎え、30代前半でうつ病を発症し、布団から出られない日々が続いた。療養中、心細げな顔を映し出した電車の窓。ふらりと足を伸ばしたのは江の島だった。
○…「自分のペースで生きていこう」。余白時間に偶然見つけた昭和の二軒長屋。運命に背中を押されるように物件を借り、35歳で喫茶店を開店した。アイヌ語で「いい塩梅」「美しい心」を意味する店名。「極楽浄土をつくる」という一遍上人の文化的背景に共鳴しながら、「人が自然に戻る場」を提供してきた。
○…ギターやロードバイクなど多趣味。「人生は降参の連続。でも自分の弱さを認めた先にやるべきことが見えてくる。現在も実験中」とニコリ。「できない自分を責めなくていい。ここが誰かの逃げ場になれば」。温かな姿勢がそっと心を解きほぐしていく。
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