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嚥下食メニューコンテストで最優秀賞を獲得した 宮城島 宏さん 和泉町在住 40歳

掲載号:2020年3月5日号

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隠し味は利用者の声

 ○…おいしくない、見た目がよくない、病気の人が食べるもの―。嚥下食(えんげしょく)のネガティブなイメージを払拭すべく日々調理場に立つ管理栄養士。デイサービスなどを展開する茅ヶ崎市の「松林ケアセンター」に勤め、嚥下食のレシピを開発。このほど全国規模のコンテストで最優秀賞を獲得した。「これを機に魅力を発信したい」

 ○…今から10年ほど前のこと、自信を持って作った食事にある女性の利用者が一切手をつけなかったことがあった。理由を求めてたどりついたのは、嚥下障害は一括りにはできないという事実。食事がしにくくなる原因には、筋肉の衰えや認知症、脳梗塞に伴う麻痺などさまざまある。そのため「食事はその原因に応じて柔らかさや細かさを微調整する必要がある」という。その後は試行錯誤の連続だったが、苦心の末作りあげた食事を、同じ女性に食べてもらえた時の嬉しさが忘れられない。

 ○…小学生の頃から料理が好き。特にホットケーキの創作料理は思い出深く、親に出しては反応をうかがうのが楽しみだった。「食に携わりたい」と栄養専門学校に入学し、卒業後は福祉施設で栄養士になった。22歳で調理場の責任者となって以降、始めたのは積極的に利用者の声を集めること。「最初は辛口ばかりで、調理場から出るのが怖かった」と振り返るが、調理の腕につながる気づきも多かった。

 ○…「施設は料理店と違い、食べてもらわなくてもお給料は貰える。でもそれじゃいけない」。そんな思いが伝わったのか、受賞の知らせを受けて「利用者が厨房まで来て祝ってくれた」と満面の笑みを見せる。これからも利用者の声を「隠し味」としながら、誰もがおいしく楽しめる食事を追い求める。

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